2009年3月27日金曜日

100 Days Action!(詳細版)


昨今のマスメディアによる連日のカルデロン家族に関する報道をきっかけに、日本にも「不法滞在」外国人が住んでいるのだと初めて認識した方々も多いのではないでしょうか?滞在資格が無いままに日本に居住する外国人の数は現在11万人とも17万人ともいわれています。彼らの多くはバブル景気で世の中が浮かれていた頃、圧倒的な労働力不足という背景の中来日した人々です。日本政府は単純労働者の受け入れを公に認めてはいなかったため、有資格者の模範的な外国人以外は、さまざまな手段を用いて日本に流れ込んできたのでした。そして、実際に彼らを必要とする労働市場が日本には存在しており、ある意味、行政も黙認してきたのです。

今回、私たちが支援している17家族56名も、そのような数多くの外国人労働者の一部にすぎません。イラン、スリランカ、中国、パキスタン、フィリピン、ペルー、ミャンマーからやってきた彼/女らのどの家族もすでに日本での居住年数が15年から20年を超えており、滞在資格が無いながらも、日本で働き、日本人の友人達と支え合い、多くの日本人と同様に平穏な生活を地道に築き上げてきた人々です。そして、私たちが支援するすべての家族には日本に生まれて、日本で育ち、両親の故郷の地を全く知らない子どもたちがいます。

100 Days Actionキャンペーンが目標とするのは、そんな彼らが堂々と胸を張って日本で住み続けることのできるよう在留特別許可を得ることです。在留特別許可とは、入管法50条1項にて定められた、滞在資格の無い外国人達が日本で居住することが認められる法的な救済処置であり、法務大臣に裁量権が任せられています。APFSをはじめとした様々な市民団体、弁護士そしてもちろん当事者達の活動の成果もあり、法務省は在留特別許可に関するガイドラインおよび認定/非認定事例の一部ケースを公開するようにはなりましたが、いまだにその運用には不明瞭な点も多く、果たして法の下の平等が守られているのか市民を巻き込んできちんと検討していく必要があります。

2009年2月1日に始まった今回のキャンペーンでは、様々なイベント/行動を通して、支援する17家族全員が在留特別許可を得られるよう日本政府に働きかけます。具体的には

- 国会議員への陳情
- 当事者家族が出席する記者会見
- 法務省前におけるキャンペーンアクション
- 支援コンサート

などが企画されていますが、日常業務を山ほど抱えるAPFSのスタッフ2人と若干名のボランティアによって運営されているキャンペーンのため、イベント報告や支援の呼びかけをタイムリーにこのブログに載せることさえもままならない状態ですが、キャンペーンは5月まで続く予定です。皆様の厚いご支援をよろしくお願いいたします。