2009年3月16日月曜日
ガルシア家族について
家族構成
父(フィリピン出身)
母(フィリピン出身)
長女(日本生まれの13歳)
長男(日本生まれの10歳)
父親であるレネさんは1993年に日本に入国。3日間の寄港地入国でしたが、その後も日本に滞在し、超過滞在となります。一方、母親のメリージェーンさんは同年「興行」のビザにて来日しました。フィリピンにてすでに結婚していたレネさんとメリージェーンさんは、日本でも生活を共にするようになりました。レネさんは型枠大工をしながら家族の生計を支えてきました。また、メリージェーンさんはスナックなどで働きながら、フィリピンに残してきた両親などの生活を支えてきました。長女のアリアンちゃんは今年で中学2年生、長男ケビン君は今年で小学5年生になります。2人とも日本育ちです。もちろんフィリピンには行ったことがありません。
滞在資格がないながらも平穏に暮らしてきた家族でしたが、2006年4月、自宅に入国管理局の警備官が訪れ、家族全員を摘発しました。レネさん及びメリージェーンさんは入国管理局の収容施設に、子どもたちは児童相談所に送られました。両親は子どもと突如引き離されたことによりパニック状態となり、口頭審理を放棄する旨の書面に署名をしてしまいました。父に対しては同年5月1日付で、母に対しては同年4月28日付で退去強制令書が発付されています。2006年9月になるとメリージェーンさんには仮放免が認められ、子どもたちとすむことができるようになりましたが、レネさんは1年以上も仮放免が認められませんでした。また子どもたちには同年9月14日付で退去強制令書が発付されました。
家族は13年以上(当時)も暮らした日本に何とか滞在しつづけられるよう東京地裁に処分取消しの訴訟を起こしましたが、2007年に敗訴しています。その後、高裁にも控訴したのですが2008年3月に同じく敗訴です。最高裁にも2009年1月に棄却されており、再審は認められませんでした。残る手段は在留特別許可のみです。
退去強制の手続きにおいて口頭審理は重要なものであるにもかかわらず、入国管理局はレネさん及びメリージェーンさんに対して口頭審理の放棄をほぼ強要しました。また、これまで家族に対して在留特別許可が認められているケースでは子どもが中学生になってから摘発、あるいは家族が自ら出頭ケースが多いのですが、長女アリアンちゃんは摘発時には小学5年生でしたが2008年の4月には市立中学校に進学しています。